JackMasaki’s blog

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銀座VRで展示した『Castle Vicinity Repel -みをていしてまもる-』のお話

JapanVR Fest 2018銀座 世界一地代の高い場所で行われるVR体験会にMark-onで出展を行いました。

年明けから開発スタートし、一週間で展示するという前代未聞な開発ペースで行った今回のコンテンツですが、タイトルは『Castle Vicinity Repel -みをていしてまもる-』となりました。

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開発風景や体験していただいた感想などはこちら

togetter.com

コンテンツ内容

「呪いでこの地に縛られた巨人であるあなたは、敵国から侵略を受けている城と姫を守るため、その身を挺して最後の城門を守ります」

こんなストーリーのコンテンツとなっており、プレイヤーはHTC ViveのHMD、コントローラーとViveトラッカーを靴に取り付けたサンダルを履いてプレイします。

城の門を目指して正面から次々に襲い掛かる敵から、巨人となったプレイヤーが足で蹴散らし、踏みつぶし、手で払って守り、カタパルトの弾を防ぐだけでなくタイミングよく掴んで投げ返したりとわちゃわちゃしながら守るといった内容になっています。

地面を歩く敵だけでなく、空中から攻めてくる敵など下に目が行き過ぎると上が無防備となってしまうようなデザインとなっており、城を守るためには全身をくまなく使って動き回る必要があります。

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開発コンセプト

今回は、新規のお客様だけでなく、VR開発者で普段からVRに慣れ親しんでいる人にも楽しんでもらえるコンテンツを目指し、ウェーブと逆をいくようなテーマにするという原点がありました。

そこで当初本当に未定だったコンテンツをいっそコンテンツ名に入れようとなり「みをていして守る」というダジャレからコンセプトが決まりました。

従来のVRゲームではゾンビ物や銃、剣を使って自分が戦いを優位に進めていくというものが多く見受けられます。タワーディフェンス系のものも基本は銃や剣でした。そのため、今回の開発では自分の体を使って、大切な何かを守ろうというコンセプトをMark-onメンバーに提案したところ、様々なアイディアがでました。

構想段階では、プレイヤーの後ろにいる女の子を守るため、本当は避けたくなるようなモノが飛んでくるところに自ら飛び込んで体を張って守るという構想でした。例えばボウガンがこちらの顔めがけて発射されたり、スパイク付きの巨大な鉄球が正面から迫ってきたりといった具合です。

しかし、アイディアを出していくにつれて、わらわらと来る何か小さい敵から守るのはどうかという案がでてきます。これにはみな賛同し、今回の「敵国からやって来る小さな兵士から城を守る」というコンテンツになりました。

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また、従来のVRの大きな課題の1つである触覚フィードバックに関しても、不死身の巨人であるというテーマから、触覚フィードバックがなくても体験者の方に、比較的スムーズに没入感を与えられたのではないかと自負しています。

今回展示したバージョンではキャラクターやオブジェクトにボクセルを採用しています。アイディアの当初からトゥーン調にするかボクセル調にするかという二択まで迫っていました。これは画面は明るいもののテーマは国同士の侵略が内容となっているため、リアル調では新規層に手を取ってもらいにくいのではないか、と考えた結果としてのものです。

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トゥーンかボクセルかとなった時に、最後の決定打になったのは崩壊表現でした。キャラクターがやられた際にバラバラに砕けてやられ表現をしたほうがエモーショナルだという案に基づき選択されました。

今後の展開

展示中に体験された方から最も多く聞かれた質問が「リリースは考えていますか。するならいつ頃ですか」「どこかのVR体験施設への導入は考えていますか」といった大変ありがたい内容でした。

今回の展示が開発期間が一週間だったこともあってか、ハッカソン的に今回の展示のみ。といったように考えられていた方も多いようでしたが、

今回だけではなく、今後も様々な所での展示を考えています!展示の際にはバージョンアップしたものを展示しますので、毎度新しくなったバージョンを体験できます。

またリリースに関してはブラッシュアップ後になりますが、Viveトラッカーを使用する都合でどのようになるかは未定となっています。しかし、VR体験施設への導入は比較的容易かなと考えております。

もし、このブログを見ていらっしゃるVR体験施設関係者の方いらっしゃいましたらご連絡頂けると幸いです。よろしくお願いします。

(開発費を何とか稼がないと…)